「新柳情譜」詳細

成島柳北が録した新橋・柳橋四十八妓の艶姿と心映え。

[新柳情譜]

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――「新柳情譜」は、成島柳北の著作中の第一に推すべきものだと思う。私は以前から、一人極めにそう極めている。…明治、大正の世相史に関心を持つ者は、芸妓というものが社会的な大きな存在であったことを認めざるを得ないであろう。その芸妓を主題とした著作も、数えたらおびただしい数量に上ろうが、それらの内に、この柳北の「新柳情譜」の右に出づるものがあろうとは思われない。…私は敢えてこれを、明治年間を通じての名著といおうと思う。――

(森銑三「成島柳北と名妓たち」から)

 「新柳情譜」は成島柳北が明治12年から13年にかけて、自身が主催する文芸雑誌「花月新誌」に掲載した、新橋・柳橋二花街の芸妓評判記です。二橋合わせて四十八人の妓を取り上げ、その容貌、性格、経歴などを、自らや友人たちとの関わりを織りまぜながら描いた本書は、遊里に生きる女性たちの卓抜なポートレイト集となっています。また、一人ひとりに添えられた七言絶句では、中国古典に対する無尽蔵の教養を活かした柳北の自在な発想法を感じることができます。
 この電子本は、「花月新誌」掲載以後、影印本を除いては初めて「新柳情譜」を単行本化したものです。原文は近づきやすいとはいえない漢文体ですが、本書ではすべて読み下して収録するとともに、漢字を新字に改め、分かりにくい語句には注を施して、碩学、森銑三が称揚した名著を、現代の読者にも身近なものとするべく努めています。

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改版記録 ▷2015.3.3
・注釈とルビを追加しました。
・誤植を訂正しました。
・最新のファイル名はshinryujofu1503です。
▷2014.7.1
・巻末にまとめて置いていた注を、各項目ごとに変更しました。本文と注の間のリンク移動がうまく行かない場合も、参照・復帰を容易にするためです。

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