来たか、アマゾン
「アマゾン、年内にも日本で電子書籍」
ついに日本の電子書籍業界にとってはDデイですね。特に日本語版のKindleの投入がいつになるかがポイントかと。もちろん独自フォーマットで来るんでしょうが、縦書き・ルビ対応はもう実装の段階にあるのか? そして腰の重い日本の出版社を大同動員して、アマゾンらしい品揃えを打ち出すことはできるのか? また交渉中だという価格設定で本国並みのダンピングは飛び出すのか? などなど、関心は尽きません。いずれにしても今後の電子書籍の流れを決める大きなインパクトになりそうです。
「楽天の電子書籍ストア、ソニーの「Reader」から利用可能に」
一方、迎え撃つ日本の書店と端末メーカーも体制作りを急いでいるようですね。こっちは水平分業モデルで、KindleにはソニーReaderをぶつけてがっぷり四つを狙っているようですが、結局は品揃えと使いやすい書店システム次第かなと。オンライン書店ではアマゾンの一人勝ちに近い状態ではないかと推測されますが、同じことにならないためには、個別の書店が手を組んでというより、思いきった協業で“ナイル書店”を立ちあげるといった方策も必要かと思います。
畢竟、電子書店なんて、品物の性質上、一つまたはごくわずかな数の書店に収斂されてしまうのは仕方のないことだと思います。ただ、一二の大書店が流通を牛耳り、本の読み方だけでなく、草の根からの表現の可能性までを支配してしまう(仄聞するアメリカはそういう状況に近いのではないかと思います)のは、電子書籍本来の可能性に対して、あまりにもったいない状況かと思います。そういう意味では、“ナイル書店”だけでなく“メコン書店”も必要かもしれません。